2021年

第7回宇宙太陽発電(SSPS)シンポジウム(ハイブリッド)のご案内

宇宙太陽発電学会の会員の枠を超えて情報の共有と議論の場をつくり、宇宙太陽発電の実現、 及び無線電力伝送技術に係る研究の促進と知識の普及を図ることを目的として、 第7回宇宙太陽発電シンポジウムをハイブリッド(WebEx予定)で開催いたします。皆様のご参加を心より歓迎いたします。

日時:令和3年12月17日(金)9:00から(一般講演は13時より) 18日(土)17:00まで
場所:慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎1階・大会議室 + WebExによるハイブリッド
共催:慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科

※12月17日午前中は、総会が開催されます。学会会員の方は、こちらもご参加ください。

参加方法

  1. 下記のページからお申し込みください。

    シンポジウム参加申込

  2. 参加費を口座に振り込んでください。

    参加費
    正会員 2,000円、学生会員 1,000円、非会員 3,000円(振込手数料はご負担ください。)

    オンライン参加申込〆切
    12月13日(月)

    口座
    銀行名    ゆうちょ銀行
    店名(店番) 〇九九(ゼロキュウキュウ)店
    預金種目   当座
    口座番号   0306964
    口座名称   宇宙太陽発電学会(ウチュウタイヨウハツデンガッカイ)

  3. 参加費の振り込みが確認できた方へWebExのinvitationをお送りします。システム上当日のオンライン参加および12月14日以降の登録/参加は不可です。
  4. オンサイトで参加される方に限り、当日受付も可能です。

プログラム

令和3年12月17日(金)

開催の挨拶

13:00-13:05 開会のあいさつ 松本紘 (SSPS学会会長・理化学研究所理事長)

keynote session 座長:狼嘉彰, 篠原真毅

13:05–13:50 篠原真毅 氏 (京都大学) SSPS研究開発の各国の動向について

13:50-14:35 立岩健二 氏 (東京電力) カーボンニュートラル実現に向けた、アンチ・フラジャイルな電力システムとSSPS

14:35–15:20 宗像浩平 氏 (岩谷産業) 水素社会実現に向けて~グローバルサプライチェーンの構築~

(休憩)

15:40–16:25 吉田耕平 氏 (トヨタ自動車株式会社 トヨタZEVファクトリー) 水素社会に向けた取り組みと仲間づくり (TBD)

16:25–16:50 狼嘉彰 氏 神武直彦 氏(慶應義塾大学) SSPS実証実験の早期実現に向けて

令和3年12月18日(土)

[宇宙発電所システム/宇宙輸送] 座長:橋本弘藏

9:00–9:25 SSPSに向けた研究開発状況概要

〇佐々木謙治、伊地智幸一、町田宏隆、鹿志村修 (一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構)

9:25–9:50 SSPSワークショップ活動報告

〇橋本弘藏1,高野忠2,杉田寛之3,長山博幸4,藤野義之5,三次仁6,大塚昌孝7,森治2 (1京都大学,2ISAS/JAXA・日大,3JAXA,4三菱総研,5東洋大学,6慶應義塾大学,7三菱電機)

9:50-10:15 水を推進剤とする小型ホールスラスタの開発状況

〇高崎大吾1,白須健人1,関根北斗1,小泉宏之1, 渡邊裕樹2,中川悠一2,川嶋嶺1,小紫公也11東京大学, 2Pale Blue Inc.)

10:15-10:40 マイクロ波ロケット用94GHzジャイロトロンの600kW出力実現に向けて

〇髙瀬芳貴,田畑邦佳, 真鍋亜佑斗, 小紫公也, 関根北斗, 小泉宏之 (東京大学)

(休憩)

[無線電力伝送/衛星実験] 座長:篠原真毅

10:55-11:20 Energy Orbit – Laser Power Transmission to Satellites using Small Space Solar Power Satellite Constellation

〇Aditya BARASKAR1, Chen HONGRU1, Yasuhiro YOSHIMURA1, Shuji NAGASAKI1, Toshiya HANADA1, Shubham GOSAVI2, and Vivek BARASKAR2 (1Kyushu University, Japan, 2Entropy Research & Development Pvt. Ltd. India)

11:20-11:45 Fundamental study of pattern measurement method including side lobe of SPS demonstration satellite

〇Li Jialin1, Yuusuke Wakabayashi1, Yoshiyuki Fujino1, and Koji Tanaka2 (1東洋大学, 2ISAS/JAXA)

11:45-12:10 大電力マイクロ波放射アンテナで発生する放電現象の光学的観測

〇阿久津壮希1, 伊地智幸一2, 齋藤宏文3, 齋藤智彦1, 田中孝治4 (1東京理科大学, 2一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構, 3早稲田大学, 4ISAS/JAXA)

(昼休み)

[大型宇宙構造物] 座長:石村康生

13:20-13:45 厚みを持つ二次元展開板構造の多機能化および高精度化に向けた検討

〇折居遼平,アンイヨン,内海政春 (室蘭工業大学)

13:45-14:10 超小型人工衛星「ひろがり」における二次元展開板構造の宇宙実証について

◯アンイヨン1,内海政春1,樋口健2,勝又暢久3 (1室蘭工業大学,2早稲田大学,3香川大学)

14:10-14:35 カーボンナノチューブアクチュエータのハイブリッド型SPSへの応用に関する研究

〇山神達也1,岸田祐輔2,田中孝治3 (1総合研究大学院大学,2法政大学大学院,3ISAS/JAXA)

14:35-15:00 発送電一体型パネルの熱制御方法の検討

〇三村健人1, 石村康生1, 中村和行2, 田中孝治3 (1早稲田大学, 2(株)テクノソルバ, 3ISAS/JAXA)

(休憩)

[無線電力伝送] 座長:田中孝治

15:15-15:40 方形配列アレーアンテナのビーム電力伝送への応用性

〇保坂大貴、高野忠、三枝健二 (日本大学)

15:40-16:05 発送電一体型パネル地上評価モデルの開発

〇小川誠仁,小澤雄一郎,田中直浩 ((株)IHIエアロスペース)

16:05-16:30 長距離大電力マイクロ波送電システムの検討

〇楊波、篠原真毅、三谷友彦 (京都大学)

16:30-16:55 RF Exposure Assessment of Radiative WPT Transmitter Operating at 5.75GHz

〇Andrey S. Andrenko, Yuto Shimizu, Kanako Wake and Soichi Watanabe (National Institute of Information and Communications Technology)


16:55-17:00 閉会のあいさつ 狼嘉彰 (慶應義塾大学)

 

第7回SSPSシンポジウム アブストラクト集

[宇宙発電所システム/宇宙輸送] 座長:橋本弘藏

SSPSに向けた研究開発状況概要

〇佐々木謙治、伊地智幸一、町田宏隆、鹿志村修 (一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構)

(abstract)
一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構は、経済産業省の委託を受けて「宇宙太陽光発電における無線送受電技術高効率化等研究開発事業」を実施している。本事業において、「発送電一体型パネルの開発」、「送電部の高効率化」、「長距離送電の実証」について取り組んでいる。本発表では、その概要および進捗状況、今後の計画について報告する。

SSPSワークショップ活動報告

〇橋本弘藏1,高野忠2,杉田寛之3,長山博幸4,藤野義之5,三次仁6,大塚昌孝7,森治2 (1京都大学,2ISAS/JAXA・日大,3JAXA,4三菱総研,5東洋大学,6慶應義塾大学,7三菱電機)

(abstract)
2021年4月に8人のメンバーを選び,5月から毎月ワークショップをネット開催し,地上電力網の専門家による招待講演も含めて,以下を目的として議論を重ねてきた。
1.これまでに提案されてきたSSPSのシステム概要を紹介し,主要技術について難度やSSPSへの適用可能性の評価を行う。
2.上記を踏まえて,SSPSの商用化に適したシステムを選定する。
3.困難技術とその解決法を検討する。
4.実証実験計画やロードマップを検討する
これまでの議論の概要を報告し,学会としてより大きな規模での議論を活性化する起爆剤としたい。

水を推進剤とする小型ホールスラスタの開発状況

〇高崎大吾1,白須健人1,関根北斗1,小泉宏之1, 渡邊裕樹2,中川悠一2,川嶋嶺1,小紫公也11東京大学, 2Pale Blue Inc.)

(abstract)
宇宙太陽光発電の建設および軌道維持のための推進機運用には,大量の推進剤が必要となる. 電気推進機の従来推進剤であるキセノンは,大量の入手が難しい上に 高質量ガスタンクの存在が高ペイロード比実現の障壁となる代替推進剤として入手性がよく常温常圧で液体貯蔵可能な水の利用が注目されている。特に安全要求の高い小型宇宙機との親和性を活かした小型水イオンスラスタの研究が盛んだが 原理上推力密度に限界が存在する。そこで,より大量輸送に適した推進機として小型水ホールスラスタが提案されている。本発表では,主放電部であるアノードと電子供給部であるカソードの開発状況についてそれぞれ報告し,今後の展望について述べる。

マイクロ波ロケット用94GHzジャイロトロンの600kW出力実現に向けて

〇髙瀬芳貴,田畑邦佳, 真鍋亜佑斗, 小紫公也, 関根北斗, 小泉宏之 (東京大学)

(abstract)
マイクロ波ロケットは,地上のジャイロトロンから照射されるミリ波のエネルギーを用いて推進機内部で推力を生成する宇宙輸送システムである.東京大学では,大気圧ミリ波放電を利用した推力生成試験のために,周波数94 GHz,出力 600kW,パルス幅100 µsのジャイロトロンが開発されてきた.600 kWでのミリ波発振に向けて,エネルギー変換効率の向上を目的としたジャイロトロン管軸の位置調整,ジャイロトロンの耐電圧確認試験,ミリ波の発振および測定試験が実施された.その結果を報告する.

[無線電力伝送/衛星実験] 座長:篠原真毅

Energy Orbit – Laser Power Transmission to Satellites using Small Space Solar Power Satellite Constellation

〇Aditya BARASKAR1, Chen HONGRU1, Yasuhiro YOSHIMURA1, Shuji NAGASAKI1, Toshiya HANADA1, Shubham GOSAVI2, and Vivek BARASKAR2 (1Kyushu University, Japan, 2Entropy Research & Development Pvt. Ltd. India)

(abstract)
Wireless Power Transmission (WPT) technology using a satellite-to-satellite system represents a valuable and convenient technology for transferring power wirelessly among Space Solar Power Satellites (SSPS) to Satellite and potential upcoming interplanetary missions. This direct transmission offers a possible solution to deliver continuous, convenient, and unlimited energy supply to satellites to help replace traditional power storage and reduce the weight and ultimately the costs of launching satellites. Satellite industries traditionally use photovoltaic cells and nuclear generators to satisfy the needed electricity by spacecraft. Current power generation and effective management systems occupy up to 10-25% of the satellite’s mass. The concept of laser-based WPT from Energy Satellite (E-Sat) can overcome substantial problems. This consistent idea can be adopted for spacecraft by developing a constellation of E-Sat called Energy Orbit (E-Orbit) to supply sufficient power to spacecraft within range. It will increase the impressive performance and operational lifetime, In addition, creating 1600 E-Sats constellations to fulfill the power demand in low earth orbit. The overall efficiency variation depends on the selection of Laser, transmitter, transmission distance, and photovoltaic cells, the same as increasing the maximum transmission efficiency of information in a wireless communication network. Consequently, in general, and adequate guidelines of the satellite to satellite power transmission system design in practice. The development and demonstration of this technology can help fulfill Space Solar Power Satellites’ idea to transfer gigawatts of renewable energy to Earth.

Fundamental study of pattern measurement method including side lobe of SPS demonstration satellite

〇Li Jialin1, Yuusuke Wakabayashi1, Yoshiyuki Fujino1, and Koji Tanaka2 (1東洋大学, 2ISAS/JAXA)

(abstract)
低軌道におけるSPS実証衛星のパターン測定においては、地上に複数の基地局を配置することで2次元のパターンを測定することを想定している。測定したパターンは受信局の誤差等によりきれいなパターンにはならないが、2次元最小二乗法を使うことで、パターンの推定を可能とした。従来、パターンの推定範囲はメインローブに限定されていたが、アンテナパターンの近似関数を変更することで、サイドローブまで推定可能な手法を開発したので報告する。
In the pattern measurement of the SPS demonstration satellite in low earth orbit, it is assumed that the two-dimensional pattern is measured by arranging multiple base stations on the ground. The measured pattern does not become a clear pattern due to the error of the receiving station, but the pattern can be estimated by using the two-dimensional least squares method. Conventionally, the estimation range of the pattern was limited to the main lobe, but we have developed a method that can estimate the side lobe by changing the approximation function of the antenna pattern.

大電力マイクロ波放射アンテナで発生する放電現象の光学的観測

〇阿久津壮希1, 伊地智幸一2, 齋藤宏文3, 齋藤智彦1, 田中孝治4 (1東京理科大学, 2一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構, 3早稲田大学, 4ISAS/JAXA)

(abstract)
宇宙機における放電現象の影響は無視できない。宇宙環境における人工衛星の故障原因の半数以上が放電や帯電現象によるものである。さらに、放電による人工衛星の全損事故も報告されている。そのため、SPSを安定して用いるためには、放電現象の対策が必須となる。一方で、複雑かつマイクロ波デバイスでの放電研究報告は少ない。性能向上に伴う大電力化に向けた放射アンテナの研究開発中に、我々は放電現象を確認した。そのため、我々はマイクロ波デバイスの中でも大電力放射アンテナに着目し、研究を行なっている。放電現象を光学的に観測し、メカニズムの解明および抑制方法の確立を行なった。

[大型宇宙構造物] 座長:石村康生

厚みを持つ二次元展開板構造の多機能化および高精度化に向けた検討

〇折居遼平,アンイヨン,内海政春 (室蘭工業大学)

(abstract)
 宇宙太陽光発電システムを実現するための取り組みは日本をはじめ世界各国においても積極的に進められているが未だ実現には至っていない.このうち宇宙セグメントに関して,大規模宇宙構造物の構築技術を確立することが喫緊の課題と言える.そこで,今回は厚板の二次元展開構造に着目し,これをベースに構造物の多機能化,高精度化に向けた検討を実施した.より具体的には,多機能化について,発送電装置を厚板に組み込んだ場合の性能計算を実施した.また,高精度化について,収納状態の構造物を同期展開し,加えて展開後の剛性を維持するためのアクチュエータやラッチ機構の性能について検討した.

超小型人工衛星「ひろがり」における二次元展開板構造の宇宙実証について

◯アンイヨン1,内海政春1,樋口健2,勝又暢久3 (1室蘭工業大学,2早稲田大学,3香川大学)

(abstract)
 宇宙太陽光発電システム(SSPS)や次世代静止降水レーダ衛星などのような宇宙大型構造物を実現するには,大型構造物の収納効率向上と軽量化の技術が重要である.膜面構造を用いた軽量かつ高収納効率の宇宙展開構造は数多く実証されている一方,SSPSのような構想では,厚みを無視できない部品を搭載する必要があり,厚みを考慮した展開構造物の宇宙実証例は未だ無い.そこで,宇宙空間で収納・展開できる二次元展開板構造を超小型人工衛星「ひろがり」に搭載し,実証ミッションを実施した.実証結果から,宇宙空間においても二次元展開板構造の展開挙動は予測した展開状態と一致することを確認できた.以上の成果により,将来宇宙大型展開構造の構築に向けて貢献が期待される.

カーボンナノチューブアクチュエータのハイブリッド型SPSへの応用に関する研究

〇山神達也1,岸田祐輔2,田中孝治3 (1総合研究大学院大学,2法政大学大学院,3ISAS/JAXA)

(abstract)
太陽発電衛星(SPS)の課題として輸送回数の多さが挙げられる.我々はこの課題の解決を目指し,ロケットフェアリングへの搭載性の高いハイブリッド型のSPSの研究を進めている.ハイブリッド型SPSは,全体の構造維持のための剛性や高周波変換回路などの排熱を担うバルク構造と,面積のみが要求されるアンテナや発電部を薄膜とフレームにより軽量化した薄板構造を組み合わせた展開構造を持つ.我々はこの薄膜フレーム構造で懸念される薄膜部のたわみを,カーボンナノチューブアクチュエータ(CNA)によって制御することを検討している.CNAは高分子を主材とした薄膜型のアクチュエータであり,優れた電気的特性を持ち宇宙利用が期待されている.本発表では,温度影響によるハイブリッド型SPSの変形のCNAによる制御のシミュレーションに関して述べる.

発送電一体型パネルの熱制御方法の検討

〇三村健人1, 石村康生1, 中村和行2, 田中孝治3 (1早稲田大学, 2(株)テクノソルバ, 3ISAS/JAXA)

(abstract)
宇宙太陽光発電システムの一案であるテザー型SPSでは, 発送電一体型パネルが用いられる. 発送電一体型パネルは,内部に電子基板を含む発熱体を有し,また一般的なパネル構造よりも厚みが厚く,表裏の熱伝導性特性が低い.そのため,地球周回軌道上では発送電面間で温度差が生じ, 太陽側の面が高温となる傾向にある. 結果として, 内部機器の温度が許容温度を超える可能性がある.本研究では,静止軌道上での発送電一体型パネルの熱数学モデルを用いて,発送電面間を高熱伝導性材料による部材で接続するなどの改良も含めた検討を行い,発送電一体型パネルの熱設計のガイドラインを示す.

[無線電力伝送] 座長:田中孝治

方形配列アレーアンテナのビーム電力伝送への応用性

〇保坂大貴、高野忠、三枝健二 (日本大学)

(abstract)
多重折り畳みアレーアンテナは、展開/収納比率を大きくでき、かつ2次元 の展開が可能である。さらに 4角形のパネルが基本なのでパラボラアンテナに 比べて、小型衛星・宇宙探査機に応用する場合、装着が容易であることも特長 となる。同じくアレーアンテナの構成として、従来3角配列が用いられてきた。その特長は、グレーティングローブが少ないことである。反面、3角形あるいは6 角形が基本になるので、形状や寸法に制約が生じる。本論文では、方形配列アレーアンテナの形状や放射特性について、ビーム電力伝送の送電
アンテナへ応用する場合を念頭に、3角配列と比較しつつ議論する。

発送電一体型パネル地上評価モデルの開発

〇小川 誠仁,小澤 雄一郎,田中 直浩 ((株)IHIエアロスペース)

(abstract)
 一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構は、経済産業省の委託を受けて「宇宙太陽光発電における無線送受電技術高効率化等研究開発事業」を実施している。本事業において、㈱IHIエアロスペースは発送電一体型パネルの地上評価モデルの開発を担当し、その設計を進めている。発送電一体型パネルは、将来の宇宙太陽光発電システムの実現に必要なキーコンポーネントの一つであり、太陽電池による発電機能、発電によって得られた電力をマイクロ波に変換する機能、そのマイクロ波を放射する機能、内部の状態をモニタする機能等から構成される。本発表では、その開発概要および進捗状況、今後の計画について報告する。

長距離大電力マイクロ波送電システムの検討

〇楊波、篠原真毅、三谷友彦 (京都大学)

(abstract)
ニュージーランドにあるビームWPTのベンチャー企業EMRODからの依頼で、長距離大電力マイクロ波無線電力伝送システムを検討した。位相制御マグネトロンの電力合成技術を用いる大電力マイクロ波出力可能なフェーズドアレーを構築する。既に完成した位相制御マグネトロンの位相制御は±1°以内を実現しており、高効率電力合成を実現できる。 注入信号から送電ビーム制御に向けた位相調整を行い、大電力の移相器による損失を回避する。本研究では、5.8GHzマグネトロンを16台用いる12kWの送電システムを設計し、大電力マイクロ波送電システムを検討した。実際の実験のためのコスト評価も行っている。

RF Exposure Assessment of Radiative WPT Transmitter Operating at 5.75GHz

〇Andrey S. Andrenko, Yuto Shimizu, Kanako Wake and Soichi Watanabe (National Institute of Information and Communications Technology)

(abstract)
This work presents the results of experimental study on the RF exposure assessment of high-power radiative wireless power transfer (WPT) transmitter operating at 5.75GHz. The evaluated system is the beamforming 8X8 element phased-array antenna WPT transmitter radiating at EIRP = 70 dBm. 5.75GHz is one of the frequency bands proposed for the practical application of RF WPT systems for wireless power supply to industrial sensors and robot devices in indoor factories and warehouses. Possible presence of humans within the use areas requires the accurate assessment of human body RF exposure and confirmation of specific absorption rate (SAR) as basic thermal restriction and E-field strength as reference level to the safety guidelines. At the first stage of RF assessment, 2D E-field measurements have been carried out at both reactive near-field and far-field zone distances from the transmitter antenna. The cases of antenna beamforming radiation and operation without beamforming have been considered. The obtained E-field distributions illustrate the location of antenna side-lobes in addition to the main beam. The maximum recorded E-field strength values have been compared to the human safety national guideline. Next, SAR measurements of RF WPT transmitter under test have been carried out with the standard elliptical flat phantom. SAR distributions have been obtained for the cases of main beam incidence and side-lobe incidence to the phantom. The maximum recorded SAR values have been compared to the latest ICNIPR 2020 safety guidelines.