2023年

第9回宇宙太陽発電(SSPS)シンポジウムのご案内

宇宙太陽発電学会の会員の枠を超えて情報の共有と議論の場をつくり、宇宙太陽発電の実現、 及び無線電力伝送技術に係る研究の促進と知識の普及を図ることを目的として、 第9回宇宙太陽発電シンポジウムを金沢工業大学で開催いたします。皆様からの多くの一般講演申し込みと、ご参加を心より歓迎いたします。

日時

令和5年12月21日(木)
招待講演 15:30 – 17:00 (1) 高野忠先生 [詳細下記]
17:15 – 懇親会

令和5年12月22日(金)
招待講演 9:00 – 10:00  (2) 分島彰男先生 [詳細下記]
10:00 – 15:00(TBD) 一般講演

※12月21日14時からは総会が開催されます。こちらもぜひご参加ください。

場所

金沢工業大学 扇が丘キャンパス(リアルのみ)

共催

(一社) ワイヤレス電力伝送実用化コンソーシアムWiPoT

講演申し込みについて

講演申込〆切

令和4年12月1日(金)

電子メール(ssps_symposium@s-off.com)のみにて受付 (全角の@は半角の@に変えて下さい)

申込時に必要なデータ

  • 講演題目
  • 研究者氏名(登壇者には氏名の前に○を付してください)
  • 所属組織
  • アブストラクト(300字程度)
  • 該当するトピックス:(以下より選択)詳細は,こちらをご覧下さい。
    1. 宇宙発電所システム
    2. 発電
    3. 大型宇宙構造物
    4. 無線電力伝送
    5. 宇宙輸送
    6. 地上基盤設備
    7. 経済性・事業性
    8. その他
  • 連絡対応者の氏名,住所,電話番号,FAX番号,E-mailアドレス
  • 学会入会  希望する/希望しない (どちらか選択してください。)

入会希望者は学会ホームページから手続きを行ってください。

申込先&問合せ先

ssps_symposium@s-off.com
(全角の@は半角の@に変えて下さい)

なお,シンポジウム終了後に講演論文集を発行します。
本会論文誌「宇宙太陽発電」https://www.jstage.jst.go.jp/browse/sspss/-char/jaにて公開され、各論文にDOI(Digital Object Identifier)が付与されます。

詳細は後日ご連絡しますが、提出締め切りは令和6年1月26日(金)(仮)を予定しています。完成度の高い研究はオリジナル論文(査読論文)として投稿をされることを推奨しています(投稿・掲載費無料)。講演後に論文の作成をお忘れなきようよろしくお願いします。

発表者もしくは聴講者の参加方法

学会のホームページから参加申し込みを行ってください。11月上旬に参加申し込みページを開設します。登録情報が返信されますので、SSPS学会の口座(ゆうちょ銀行のみ)に参加費を12月15日までに振り込みを行ってください。システム上当日のオンサイトおよび12月15日以降の登録/参加は不可です。

銀行名    ゆうちょ銀行
店名(店番) 〇九九(ゼロキュウキュウ)店
預金種目   当座
口座番号   0306964
口座名称   宇宙太陽発電学会(ウチュウタイヨウハツデンガッカイ)

参加費

正会員および協賛学会会員 4,000円、学生会員 2,000円、非会員 6,000円
懇親会 一律 3,000円(現地払い)
(振込手数料はご負担ください。)

 

招待講演

12/21(木) 15:30-17:00「夢の電源SSPS: その実現への道のりと課題」

高野忠 (JAXA・宇宙科学研究所 名誉教授、日本大学 上席研究員)

[Abstract]

宇宙太陽発電衛星システム(SSPS)は、素晴らしい夢の電源である。すなわち;
(1)化石燃料を使わない。従って温室効果ガスGHGを発生しない。
(2)365日24時間発電できる(春分と秋分を除く)。
(3)エネルギー収支効率が、他の発電法に比べ高い(水力発電を除く)。
(4)地上太陽光発電より、発電能率が20倍程度高い。

超大型宇宙構造物なので、廃棄方法に懸念が示されることがあるが、制御落下は既に経験がある。

その実現のため、これまでの道のりを振り返ることは、意味がある。様々な検討が行われてきて、いろいろなモデルが特定の課題を解決するため提案された。その結果、新たな課題も生まれてきた。全体を見通したシステム設計が、所望される所以である。今後の検討では、まずニーズ(電力会社など)の意向を尊重して、グランドデザインを緩やかに決めてから走るべきと思われる。

次にSSPS実現のため技術的検討に入るが、課題ごとに研究レベルかステム構築レベルかを、峻別する必要がある。この基礎研究とシステム構築では、仕事の中身が大きく異なる。それでは、具体的な検討課題は何か、ということはプロジェクトで検討すべきことである。

個人的見解として言うなら、次の項目であろう。
(1)アンテナ構成
(2)ビーム制御
(3)受電系
(4)システム全体の、寸法と重量

今はいくつかの重要技術の実証を行う時期であるが、どの課題をどのようにして実証するか?例えばJAXAの技術実証衛星「ひてん」は、スウィングバイ技術を実証したが、それが「はやぶさ」実現につながったのが好例である。ただし世間へのアピールのため、やらないよりやった方が良いという考えもある。いずれにしても夢の電源を実現するまでには、数次の実証実験が必要になる。

12/22(金) 9:00-10:00「GaN系Gated-anodeダイオードとその高周波化」

分島彰男 (名古屋工業大学・教授)

[Abstract]

AlGaN/GaN系HEMTのオーミック電極とゲート電極を接続して実現するGated-anodeダイオードは、GaNの優れた物性とHEMT構造による高い電子密度、高速電子走行によりマイクロ波帯大電力整流用ダイオードとして、高いポテンシャルを有する。本講演では、AlGaN/GaN系HEMTの基本構造、マイクロ波帯での整流特性に加えて、著者らのグループが目指す月面でのローバーへのマイクロ波WPTの実現に向けた諸検討と、そこでの使用を念頭としたGated-anodeダイオードの高周波化検討について紹介する。