宇宙太陽発電研究における分野

平成27年9月2日制定

1) 宇宙発電所システム

  • 宇宙・地上併せたシステム全体の検討、最適化
  • 組立軌道・運用軌道、軌道の安全性、衛星配置
  • 姿勢安定・太陽追尾機構
  • システム運用(メンテナンス、軌道維持、姿勢制御運用、熱・電力管理等)
  • 建設・構築シナリオ、試験・運用シナリオ、廃棄・再利用シナリオ
  • 帯電・アーキング防止、宇宙ごみ対策
  • 電力配分(衛星-衛星, 地上-衛星,衛星-プラットフォーム-地上等)
  • 実現までのロードマップ、実証プロジェクト(航空機実験、軌道上実証衛星、10MW級実証システム、パイロットシステム等)、国際協力事業
  • 宇宙政策、エネルギー政策、パブリックアクセプタンス
  • 宇宙発電所としての国際法上の取扱、法制度
  • マイクロ波の周波数割り当て、獲得
  • 国際動向調査

2) 発電

  • 太陽光集光・波長選択
  • 太陽電池
  • 太陽熱発電
  • 耐宇宙環境性、耐放射線
  • 衛星電力マネージメント、大電力集配電・遮断・分散化、超電導

3) 大型宇宙構造物

  • 柔構造体、材料
  • 柔構造制御技術、スラスタ、アクチュエータ
  • 熱制御、排熱
  • 組立・展開機構、組立ロボット(AI、自動・自律技術)
  • 運用管制(点検・保守、不具合交換、制振、姿勢制御、燃料充填、FDIR、ロボット等)
  • 衛星バスシステム(通信・データ処理・電力管理・誘導、航行及び管制セルフチェック機能等)

4) 無線電力伝送

  • 使用電波・光波、周波数、空間的電力密度、ビーム形状、変調、周波数帯域
  • マイクロ波発振器(マイクロ波・ミリ波、電子管・半導体)
  • アンテナ一般、アンテナシステム、RF回路
  • マイクロ波ビーム形成、フェーズドアレイ、分配器・位相器、サイドローブ抑制
  • マイクロ波受電装置(レクテナ、整流回路、整合等)
  • レーザー発振、太陽光励起レーザー等
  • レーザービーム形成・伝送
  • レーザー受電装置
  • 発電送電統合・一体化
  • ビーム指向制御、レトロディレクティブシステム
  • 電波・光波の伝搬,対流圏・電離圏伝搬,電離層・大気圏環境への影響評価、通信との干渉回避

5) 宇宙輸送

  • 機能・性能要求、輸送シナリオ、総輸送費
  • 低コスト打ち上げ機開発(地上⇒低軌道、使い捨て・往還)
  • 軌道間輸送機(低軌道⇔静止軌道)
  • 単段打ち上げ機(地上⇒静止軌道)
  • 新たな低コスト打ち上げ機開発(宇宙エレベーター等)
  • 射場、製造・組み立て工場、燃料ステーション
  • 電気推進、電気推進軌道間輸送、バンアレン帯通過
  • 高頻度宇宙輸送の宇宙環境・大気圏への影響
  • 自動航法・ランデブー
  • 積載方法と最大許容加速度

6) 地上基盤設備

  • 商用電力との接続、エネルギー蓄電、燃料生成、受電インフラ(海洋インバースダム等)
  • レクテナ・受電施設建設、設置場所
  • 環境保護、電磁波の人体、動植物、生態系への影響、安全性、共生
  • 電磁適合性
  • 耐地震・耐災害、安全管理

7) 経済性・事業性

  • 経済学的検討:エンドユーザーからのコスト要求、コスト分析、経済性分析、事業性・市場性評価、スマートグリッドへの組み込み
  • 社会学環境学的検討:持続可能社会、炭酸ガス排出削減・地球温暖化防止、グリーンエネルギー・化石燃料代替エネルギー、人類社会的な貢献(宇宙への進出という広い意味の新展開)
  • 応用・波及:無線電力伝送地上応用、離島や災害地への電力伝送、技術的波及効果、アウトリーチ活動、教育・啓蒙、アイディア・技術コンペティション